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『現代の政治家のことだって考えたことある?
今じゃ誰一人、日本の将来の事なんか考えちゃいないよ。
考えてるのは自分と金の事だけ』
(てめえ………何て事を、)
『君も、同じことを心のどこかで考えていただろ?』
心臓がドクリと鳴った。
目を見開く。
『君は"此方側"の人間なんだよ。だからここに連れてくることも出来た』
(そ…んな、事は……無)
『無いって?はは、君がここに居ることが証拠だよ。……さあ、もう行きな。幕末でそのしらけた心を癒してくるといい』
真理が俺の後ろに回り、目をふさいできた。
視界が暗くなる。
『じゃあね………また来るといい。死ぬなよ、咲月』
俺の意識は消えた。
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