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制服に着替え
学校へ行く準備をする
「うーん、リボンどっちにしよ」
髪につけるリボンを
赤か黄色かで悩んでいれば
隣に居た母親がすかさず
赤色を指さす
「えぇ‥ッ、派手すぎない?」
「それくらいが丁度いいんだよ、外見で嘗められたら終わりだよ?それに隠れファンもメロメロだ」
隠れファンなど居ないと言っても
居ると思っておくのが美人の秘訣、など
そうこうしているうちに時間は過ぎて
朝食を済ませ家を出て行く
「ごめーん小山ーッ、内ぃーッ」
「おー、きたきた。遅いぞまっすー」
「おはよッ、まっすー」
笑顔で迎えてくれたのは
同じクラスの親友
小山と内
三人でじゃれあいながら
学校へ向かう
- キーンコーン‥
予鈴が校内に響きHRがはじまる
「皆さん、今日は先生から大切なお話があります」
心して聞くようにと
いかにも深刻な内容を意味させる口ぶり
だが‥
「いいですか女子の皆さん!!卵の焼き加減にケチつける男とは交際しないように!!そして男子はくれぐれもそういう大人にならないこと!!」
交際相手と別れると
決まって失敗談を話すのか
生徒たちはまたダメだったかと
思わず苦笑してしまう
そして言うだけ言えば
大きくため息を吐き
ニッコリと笑みを浮かべる
「はいッ、あとそれから‥今日は転校生を紹介します」
ドアの向こう側に居る生徒に声を掛け
それに応えて教室へ男の子が入ってくる
「‥‥えっ‥」
その横顔を見て動揺してしまう増田
今朝みた夢に出てきた人物だったからだ
「山下智久です、よろしくお願いします」
綺麗な顔立ちの為
美人だとか綺麗だとか
口々に言う声が聞こえてくる
そして一瞬
山下が増田に視線を向ければ
「ねぇ‥いままっすーにガン飛ばしてきた?」
後ろの席に居る小山が
声を抑えて話し掛けてくる
「えっ‥そ、そうかな‥?」
確かに少し
睨まれたようにも思えたが
まさか、ね‥‥
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