夢の中で逢った、ような‥

3/8
59人が本棚に入れています
本棚に追加
/14ページ
  制服に着替え 学校へ行く準備をする 「うーん、リボンどっちにしよ」 髪につけるリボンを 赤か黄色かで悩んでいれば 隣に居た母親がすかさず 赤色を指さす 「えぇ‥ッ、派手すぎない?」 「それくらいが丁度いいんだよ、外見で嘗められたら終わりだよ?それに隠れファンもメロメロだ」 隠れファンなど居ないと言っても 居ると思っておくのが美人の秘訣、など そうこうしているうちに時間は過ぎて 朝食を済ませ家を出て行く 「ごめーん小山ーッ、内ぃーッ」 「おー、きたきた。遅いぞまっすー」 「おはよッ、まっすー」 笑顔で迎えてくれたのは 同じクラスの親友 小山と内 三人でじゃれあいながら 学校へ向かう - キーンコーン‥ 予鈴が校内に響きHRがはじまる 「皆さん、今日は先生から大切なお話があります」 心して聞くようにと いかにも深刻な内容を意味させる口ぶり だが‥ 「いいですか女子の皆さん!!卵の焼き加減にケチつける男とは交際しないように!!そして男子はくれぐれもそういう大人にならないこと!!」 交際相手と別れると 決まって失敗談を話すのか 生徒たちはまたダメだったかと 思わず苦笑してしまう そして言うだけ言えば 大きくため息を吐き ニッコリと笑みを浮かべる 「はいッ、あとそれから‥今日は転校生を紹介します」 ドアの向こう側に居る生徒に声を掛け それに応えて教室へ男の子が入ってくる 「‥‥えっ‥」 その横顔を見て動揺してしまう増田 今朝みた夢に出てきた人物だったからだ 「山下智久です、よろしくお願いします」 綺麗な顔立ちの為 美人だとか綺麗だとか 口々に言う声が聞こえてくる そして一瞬 山下が増田に視線を向ければ 「ねぇ‥いままっすーにガン飛ばしてきた?」 後ろの席に居る小山が 声を抑えて話し掛けてくる 「えっ‥そ、そうかな‥?」 確かに少し 睨まれたようにも思えたが まさか、ね‥‥  
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!