存在価値

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私、篠原美希23歳はこれから死のうと思います。 100均のカラフルなカッターを握り締めて考える。 思えば私の人生なんて何の意味もないものだった。 親に捨てられ施設で育ち、両親に迎えに来てもらえるようにと学生時代はたくさん勉強した。 小学校のあだなは「がり勉」だ。 友達もいなかったし、勉強しかすることがなかった。 中学・高校に入っても暗い性格は直らず、友達もろくに出来なかった。 一緒にいる子はいても、嫌われないよう気を使うばかりで全然友達とは呼べなかった。 私の存在価値なんて何もない。 誰も私を必要としていないんだ。
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