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方向音痴な私は、道に迷いながらもなんとかドールにたどり着いた。
地下へ降りる階段は予想以上に暗く、緊張で一瞬足がすくむ。
ここでやりたいことしたらもう思い残すことはないんだ!
そう言い聞かせて一歩ずつ階段を下りた。
ドアを開けると、
「カランカラン。」
とベルの音がした。
「いらっしゃいませ。」
若そうなのに落ち着いた印象のマスターが迎えてくれる。
「こちらへどうぞ。」
マスターはにこっと笑ってカウンターの席に私を促した。
まだ時間が早いせいなのか、店内は私ともう一人だけだった。
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