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クリスマスイヴ、聖なる夜。
無機質なビルの一角。
スキンヘッドのおネエに見送られて、雪の舞い落ちる街の中へと飛び出す。
全然色気もムードもなくて
新しいブーツは走り過ぎて泥だらけ。
だけど
あたしの隣にはアイツの温もり。
しっかりと絡めた手の先から
神坂の熱を受け止める。
触れ合うだけで
思いが溢れる。
ずっと探してた。
ずっと待っていた。
こうしてもう一度
神坂の熱に侵されて。
たったそれだけで
あたしはこの恋の悦びを知る。
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