4人が本棚に入れています
本棚に追加
自分のことなんて
自分が一番分かっていると
思ってた
でも
違う
違う気がする
もう一人の自分がいる
年を重ねると共に
経験を重ねると共に
見えるもの
感じるものが
変わっていく
それを成長と呼んでいた
けれど
それと同時に
失ったものがあると
気づいた
そして
「本当の自分」
が分からなくなった
ただひたすらに
目の前のことだけに
一生懸命になっていた
それで良かったあの時の自分と
先のことを考えて
生きる希望を探し続け
欲望すら湧いてこない
今の自分と
ふたつの存在が
この身体の中でせめぎ合っているような
そんな奇妙な感覚
答えを探している
「私」が
本当に
本当に
欲しいもの
「きっと見つかる」
と
何度も
何度も
言い聞かせ
探し続ける
私は光を探している
私にだけ見える
たったひとつの光を
最初のコメントを投稿しよう!