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しかし、悲しんでばかりなどいられなかった。
ほむらが袖口で涙を拭うと、そこにあったのは、先程と同じ強い意志を秘めた瞳だった。
身体に残ったダメージはまだ大きいが、動けないほどではない。
そしてほむらは、己の左腕に装着された、円形の盾に手を掛けた。
『ほむスピナー』
それが、ほむらの固有武器だった。
この盾は、ほむらの能力である時間凍結を制御するのに、必要不可欠な装備であった。
そして、最大の特徴が、中央の砂時計を反転させることにより、彼女自身を過去に送り返すという機能だった。
そう、この力を使ってほむらは、何度も時間を遡りワルプルギスの夜に戦いを挑んできたのだ。
そして、ほむらは今回もその力を使用しようとしていた。
「今度こそ……今度こそまどかを……!」
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