誕生と崩壊

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誕生と崩壊

  宇宙の至る所で、生命は誕生する… 緻密(ちみつ)に計算された物なのか、全くの偶然なのか、詳細が不明なものが多い… 誕生と崩壊を繰り返す星達… 栄華を誇る輝きも、やがて大膨張を起に、終わりの時が訪れる… 輝きを失い、収縮を続けた星は、光を吸い込むブラックホールにも変化する… 又、ブラックホールに成り切れず、黒色矮星(こくしょくわいせい)に姿を変えた星もあった… 密度が高く、重力もかなり強い黒色矮星… そんな苛酷な星に、生命が存在していた。 実に偶然だった。 その生命体はどんどん進化を遂げ、超重力の中でゆっくりではあるが、移動もしていた。 その黒色矮星に、今、小惑星が衝突する! その凄まじい衝撃は、星の表面をえぐるだけで無く、高温のエネルギーと共に、粉塵(ふんじん)を成層圏まで押し上げた。 近くにいた生命体は、一瞬にして全滅… しかし、 その体内に宿された卵は、衝撃により体内から飛び出し、周りの粉塵と共に成層圏を越え、宇宙に散らばって行った… 青い光から生まれたこの宇宙では、他に様々な事が起きていた。 ある一つの星から、脱出を余儀なくされた人々がいる… その星の名はバラン。 惑星の中でも一際(ひときわ)重力が強く、生物が生きて行くには条件が厳しすぎる星であった… 科学者の計算では、1000年後と思われた活動期が、突然起こったのだ。  
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