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ホーリネスはテーブルに朝ごはんを持ってきて、自分も席につく。
「トーヤは朝、ごはんの方がいいのよね?」
米が入った茶碗を渡し、自分はトーストを置く。
「ホーリネスも最初の頃に比べて、かなり料理うまくなったな」
最初の頃はもう、ブラックマターを生み出していた。
それを食わされたこともあった。
まぁ、食ったら意識が飛ぶほど……。
それはまさに兵器!
「私だってトーヤがガッコウに行っている間、練習してるんだから当然の結果よ!」
エッヘンと胸を張って威張る。
「本当にうまくなったよ」
燈也が誉めると、ホーリネスは頬を染めて顔を背けた。
「あむあむ、本当においしい!」
ソラトはフォークでご飯を食べる。
「そっ、ありがとう、ソラト」
ホーリネスはソラトに対して大分柔らかい面持ちになっていた。
「ほら、ご飯つぶ」
ホーリネスはソラトの頬に付いたご飯つぶを取ってあげた。
端から見たら仲のいい姉妹だ。
微笑ましい一時を過ごし、燈也は朝ごはんを済ませた。
「トーヤ、行くの?」
「あぁ、行ってくるよ」
燈也が席を立つと、ホーリネスも食事を中断して一緒に玄関に向かう。
「それじゃ、行ってくる」
「えぇ、未だに聖霊界と人間界が繋がっているから気をつけて」
「あぁ、何かあったらソラトと学校に来てくれ」
「えぇ、トーヤは大丈夫なの?」
心配そうに聞く。
「俺の方はカヤが近くにいるから大丈夫だ」
カヤと言うのは燈也のクラスメートであり、聖霊界の主人公でもある。
本の題名は『聖霊界 死神の書』。
名前はカヤ・デスグローブ。
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