よぎる過去。

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  午後3時、鐘が鳴り、ミサの始まりを告げる。 俺は外に居る。 弾倉、ナイフ、いろいろと装備品を確認して、教会の周りを歩く。   ゆっくりと歩みを進め、着いた所は墓地。 市街にある為面積は狭いが、かなりの数がある。     そこだけが別空間のように、時間が止まって見える。   死は誰にでも、平等に訪れる。   ゆっくりと、墓標の前を進む。   俺は、『死神』。 この異名は、この業界に入ってしばらくして着いたが、実際そうだと思う。   誤魔訶(ごまか)しようのない、俺の過去。   俺が最初に人を肉塊に変えたのは、6歳の時だった。   .
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