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着いた所は墓地の中心、納骨堂。
錆びた南京錠に、これまた錆びた鎖が何重にも巻かれている。
「さぁて、行きますか」
大腿のホルスターに納まる銃を抜き去り、一発だけ撃ち、またホルスターに納める。
ほんの数秒でおわる作業。
それだけで南京錠は砕け、あとは鎖を外すだけとなっていた。
「ちょろいちょろい」
薄く黒い革製の手袋を嵌め、鎖を外して行く。
まだ『片翼の堕天使』は事を起こしていないが、確実に動いている。
ドーチェとは別の人物からの依頼を優先させる為に、俺は今動いている。
「さぁて…」
錆び、軋んだ音を立て、納骨堂の扉が開いた。
なるべく早く、だが奴らが事を起こしてから、さっさと行きますか。
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