Full Moon Night

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「せや、謙也さん、お団子食べません??さっきオカンがくれたんスわ」 家に着替えを取りに行ったとき、謙也さん家で皆で食えってオカンに渡されたのを思い出した。 「食べる!!」 謙也さんが目を輝かせて俺を見てくる。 ホンマに小さい子供みたいや。 可愛ぇからえぇけど。 「財前ん家のお団子、めっちゃうまいから好きやねん☆」 「そうですか??」 俺は今まで家の団子しか食べたことあらへんから、比べるモンがなくて、あれが普通やと思っとった。 団子をバッグから出してテーブルに置くと、すかさず謙也さんが手を伸ばす。 「いっただっきまーす☆」 謙也さんは元気良く言って一口食べた。 「めっちゃうまい!!やっぱり財前ん家のお団子が1番や☆」 俺も団子を1個とって食べはじめる。 「な??うまいやろ☆」 満面の笑顔で謙也さんが言ってきた。 …うまいけど…これ、俺ん家の団子… 黙っとるのも可哀相やから、コクリと団子をくわえたまま頷く。 .
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