4人が本棚に入れています
本棚に追加
「せや、謙也さん、お団子食べません??さっきオカンがくれたんスわ」
家に着替えを取りに行ったとき、謙也さん家で皆で食えってオカンに渡されたのを思い出した。
「食べる!!」
謙也さんが目を輝かせて俺を見てくる。
ホンマに小さい子供みたいや。
可愛ぇからえぇけど。
「財前ん家のお団子、めっちゃうまいから好きやねん☆」
「そうですか??」
俺は今まで家の団子しか食べたことあらへんから、比べるモンがなくて、あれが普通やと思っとった。
団子をバッグから出してテーブルに置くと、すかさず謙也さんが手を伸ばす。
「いっただっきまーす☆」
謙也さんは元気良く言って一口食べた。
「めっちゃうまい!!やっぱり財前ん家のお団子が1番や☆」
俺も団子を1個とって食べはじめる。
「な??うまいやろ☆」
満面の笑顔で謙也さんが言ってきた。
…うまいけど…これ、俺ん家の団子…
黙っとるのも可哀相やから、コクリと団子をくわえたまま頷く。
.
最初のコメントを投稿しよう!