呪われた血筋

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父の話しを聞き終わって、私はごくりと喉を鳴らした。 「お父さんは怖くないの?自分もその血筋の呪いを受けてるかも知れないんだよ」 実際、既に今聞いたばかりの話に私自身は慄いている。しかし父は一瞬ポカンとしてから、関を切った様に笑い始めた。それも大口を開けた、馬鹿笑いだ。流石に二分経っても笑い終わらない様子に、怒りが込み上げてくる。 「なんで笑うのさ」 「いやいや、大丈夫だって。俺らは大丈夫」 「何で?」 だって、と口を開いた父の言葉に私は思わず納得の声を漏らした。 「俺は木嶋家の養子だからな」 僅かに流れた安心感に溜息を吐き出しながら、ふと考える。確かに自分たちは大丈夫かも知れないが、これから先に血縁関係がある木嶋家の人間は呪いに侵されるんだろうか。そしてそれを見届けることになるのは、戸籍上関係のある私達なのではないか。 もしかして、その役目も呪いの一端なのではないだろうか、と。
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