呪われた血筋

6/7
前へ
/50ページ
次へ
そしてもう一人。ちょっと細かい関係は忘れたが、木嶋家の人間が居てな。登山の帰りに崖から足を滑らせて転落。しかし崖の途中で運良く、飛び出た太い木の幹に荷物が引っ掛かったらしい。もう辺り暗くなっていたし、本人は太陽が昇って明るくなったら助けを呼ぼうとしたんだろうな。次の朝、家族が警察に連絡して捜索を頼んだ事でそいつは見付かった。残念ながら、死体でな。警察が見付けた時には、崖の幹に引っ掛かって凍死した状態だったらしい。どうやら夜中の風に晒されているうちに凍えたんだろう。 「まあ、細かく話すと長くなるからここらで止めとくが、兎に角俺の方の血筋はおかしな死に方をする人間が多い」
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加