悪ノ

3/7
前へ
/7ページ
次へ
――ゴンゴンッ ドアを叩く音が聞こえた。 あぁ、きっとリクが来たんだろうな。 セイラ、降りてこないけど大丈夫かなぁ。 ――ゴンゴンッ 雅『あ、忘れてた。 はーい、今出まーす。』 ――ギーっ 音をたてながら開くドアの向こう側には小柄な男の子、セイラの友人のリク君がいました。 リク『や!おはよう、雅君』 雅『おはようございます、リク君』 リク『あれ?セイラちゃんは…』 セイラ『ごめんね、遅くなって! あ、おはよ!リク!』 リク『おはよう、セイラちゃん』 セイラ『丁度今から朝ごはんだよ!』 リク『わーい!じゃあ、いただきまーす!』 ×‥×‥×‥×‥×‥×‥×‥× 雅『追加お願いします。』 只今、僕の目の前には… 朝食を胃と言う名のブラックホールに 詰め込んでいくリク君が居ます。 セイラ『毎度の事ながらよく食べるねぇ… それで太らないのは女の子の敵だよね!』 リク『――ゴクン。 いや、ね、セイラちゃん? 僕だって太るもんは太るんだよ?』 セイラ『えー、どこがー? 全然そうは見えないけどなぁ…』 なんてセイラとリク君が会話してる間にも、リク君の胃の中には 次々と物が入っていく… 雅『なんて、胃だろう…』 なんて呟いた僕の言葉は誰にも 届かなかったそうな…image=430214665.jpg
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加