小休止4

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驚いた。 驚いた。 今度は僕が目を丸くしてしまった。 これは、何と言うか…… プロポーズ……なのか? 「……って、言うと…みんなに殺されるから、無かったことにしといてください」 顔を真っ赤にして、必死に僕から見えないように俯いている。 だけど、耳まで赤くなっている。 なんだ、この可愛い子は。 僕が知っている宮澤由雨という女の子は、クールで、いつも一歩離れたところから客観的に周りを見る子で、こんな、いかにもな乙女ではない。 ……失礼。 あまりにも唐突な出来事だったから、僕も冷静になれないというか。 そんな彼女だから、その告白が「安売りの好き」でないことが分かる。 分かってしまうから、冷静でいられない。 二人きりの研究室で、大学自体も今は春休み中だ。 逃げることが出来ない。 だけど、逃げるつもりは最初からない。 先生と生徒と言っても、根本には人間と人間だ。 それでも僕は彼女に応えられる立場の人間ではないことも確かで。 「じゃあ……ホワイトデーに飲みに行こうか、二人で。…あ、お酒なんてホワイトデーには相応しくないかな?」 僕が提案すると、彼女は勢い良く顔を上げた。 すごく嬉しそうな笑顔をしている。 「お酒好き!」 ……それは、僕よりもかな? 宮澤さん。
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