第1題 the opening

8/8
前へ
/161ページ
次へ
缶コーヒーを飲み終わって会議室に行ってみると 彼女はもう帰ってしまい、会議室はもぬけの殻であった。 男は自分の愚かさを憎んだが、仕方がない。 気分直しにと途中で本を買い家路に着いた。 真っ白い本であった。 題名は… ~~~~~~~~~~~~ そこまで読んで、 男は目を覚ました。 本を読んでいる間に寝てしまったらしい。 男は思う。あれは夢だったのかと。 夢の中の彼女を少し残念に思いながら、 近くの喫茶店に目覚めの珈琲を飲みに行った。 朝の光がさし込む窓際。 空の煙草箱と、 まだ紫煙のでている 煙草の吸い殻に気づくことはなく。
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加