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霊視開始してからすぐに
A子さんの姿を確認することができました。
『あなたに何があったの?』
と聞いてみる。
『死にたかったの。』
『なぜ?』
『良かったの。これで…』
と。
それから話をすることはありませんでした。
彼女は自殺だと思います。
とても寂しがり屋でとても繊細な方でした。
人一倍、とにかく寂しがり屋でいつも孤独を感じていた人。
言葉は出さずとも私には見えるA子の心境は
冷たい世界を持った人でした。
彼女は確かに男の人と会って
食事をして夜景を見て
ホテルへ…
周りからみたらきっと素敵なカップルに見えてるんだと思います。
『A子………俺たちはいつまででも一緒。これからも一緒…』
これが決まり文句だったみたいです。
その男の人は昔付き合っていた人。
でもその人はもぅすでに妻子もちでした。
ずっと忘れられなかったんです。
いや、きっと
忘れていたのだと思います。
ですが、また再会することがあったのでしょう……
その恋が蘇ってしまったのだと思います。
彼女には好きと伝えることはどうしても出来なかった。
なぜなら彼の幸せそうな家庭が頭から離れなかったから。
どうしても離れなかった。
家庭というものには特別な想いを抱え込んで生きてきたA子。
そぅ………彼女のお父さんはA子が小学生の高学年の時に女と出ていった。
と言う過去がある。
他人に家庭を壊されてから
必死で母親と生きてきた辛さが誰よりもA子には分かるから。
だからA子は誰にも言えずに
この想いを秘めてきたのです。
oには
『昨日出会った』
なんて言っていたものの
彼とは8カ月も前から関係はあった。
そして体の関係を持つ度に
罪悪感と自分の気持ちが止まらないことへの怨みが募り…
自殺を選んだ。
…霊視が終わり
私は彼女にA子さんは自殺だったことを伝えました。
でも、親友にまで嘘をついて
彼と泊まりにいって関係を持っていたことは報告しないことにしました。
それは彼女が私にも話してこなかったから。
私が勝手に見てしまったから…。
最後にA子さんは私を見ると
『あなた…私が分かるのね…。ありがとう…』
そう言ってまたあの海に戻っていきました。
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