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~斎藤side~
俺たちは由李を起こしてしまわないように慎重に総司と引き離していくが、なかなか離れない。
寧ろ、腕の力が強くなっている気がする
「総司。いい加減にしろ、起きているのだろ」
「あれ。バレちゃった?」
「だから、いい加減離れろ!」
「しーっ!静かにしないと由李ちゃんが起きちゃうよ」
総司は人差し指を立てておどけてみせた。
その表情には子供の悪戯が成功したかのような顔だ
「総司いい加減にしろ。副長が困っている」
「そうだ。それに由李から離れろ!」
「静かにしないと起きちゃうってば」
「ぅ・・・・・ん?」
「ほら~」
俺たちが騒いでいたからか由李が目を擦りながら起きた。
「あれ?皆さんおはようございます。何で私の部屋に来てるですか?」
「「・・・・」」
「あははっ!由李ちゃんまだ寝惚けているの?ここは僕の部屋だよ」
「えぇっ!?す、すみません!私起こしに来たのに寝ちゃって・・・」
「大丈夫だよ。由李ちゃんの可愛い寝顔が見れたからね」
「「総司っ!」」
全く。総司のやつには反省の二文字も無い。
副長に報告しなねば・・・
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