1章

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『あの・・・・。よかったらお1つどうですか?』 この人はみたらしを買いに来たんだ。 またさっきみたいな事を起こされたら堪らないし。 「きみのを?いいの?」 私はコクと頷く だって、みたらしは私が最後に買って 売り切れになっちゃったから 『・・・・私はもう食べたのでどうぞ』 「ありがとう」 『・・・・大丈夫です』 その人は私からみたらしを受け取ると 美味しそうに頬張った 『・・・・』 『・・・・』 「何?そんなに見られると食べづらいんだけど」 『あっ、・・・・すみません』 ついつい見ててしまった。 ホントはまだ食べられるのに・・・ この人が羨ましい ぐーーーーーーぅ。 『!!』 「ふっ。きみ面白いね。これ食べたかったんでしょ?」 食べかけのお団子を目の前に出されて 思わず目が輝いた 「どうしたの?要らないの?」 『いえ!下さい!』 私はその人からお団子をもらって 頬張った。 食べ終えてから 『・・・・譲って頂き、ありがとうございました』 「いや、元はきみのだったからね。きみ、名前何て言うの?」 『いえ、名乗る程の者ではないので、これで失礼します』 「ははっ。僕は沖田総司。また会えるといいね」 『はい。さようなら沖田さん』 次こそ私は沖田さんと別れた 私は今日泊まるべく宿を探しだしたのだった (沖田さんって親切な方だな) (あの子ホントに面白かったな)
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