姉と妹

17/21
前へ
/21ページ
次へ
「というより、このクッキーあなたが作ったの?」 「うん。咲夜に作り方を教わって……お、お姉様に、食べてもらいたくて」 「……そう」 レミリアにはフランの表情で全てがわかった。自分が憎まれていないこと。まだ、姉として尊敬されていることを。 「あの、お姉様」 「もう、いいわ。下がりなさい」レミリアはフランに背を向けそう言った。「私はこのクッキーのせいで気分が悪いの」 「え……? ご、ごめんなさい、ごめんなさいお姉様。お砂糖とお塩って見た目がおんなじで……」 言い訳を続けようとするフランの言葉を遮って、レミリアは優しくこう付け加えた。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加