lap 1「黒薔薇と白薔薇」

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入学式が終わり、新入生は受付にて書類を受け取った。 この学校は、入学すると好きな車が一台もらえるシステムだ。ただし、諸費用は別途負担である。 つまりは、wagon Rのような軽自動車から、GT-Rのようなスポーツカーも手に入る。 ただちゃんと規定もあって、新車価格1200万円以内の日本車のみとなっている。つまりは、FerrariとかBenzは選べないという訳だ。もし新入生全員がFerrariやBMW、MAYBACHを選んだらそれこそ学校自体破産するだろう。 という訳で、裕貴は必死に車のカタログを見ていた。 「うーん…」 IMPREZA、LANCER Evolution、MARK IIは勿論あり、なんとSUBARU 360のカタログまであった。恐るべし…。 ところで、在校生はどんな車を選んでいたかというと…、いや、それは物語を読んでいけばわかるはずだ。 さて、裕貴はどんな車を選んだのだろうか…。 「あっ、これいいな…」 取り出したカタログには、"Verossa"と書かれていた。 Verossaとは、TOYOTAが出した車。110型MARK IIの兄弟車で、CHASER/CRESTAの後継車である。この車は、2004年に生産終了しており、現在ではレアな車となっているとか。 裕貴が選んだのはその中の"VR25"というグレード。直列6気筒ターボのエンジンを積んでいるタイプである。ちなみに色はホワイトパールクリスタルシャイン。 という訳で、書類に必要事項を書き、封筒に入れ、受付に渡して1日目は終了した。
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