年越し。

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<side/Ishida> 12月31日。 俺の芸歴も二桁をこえて、一丁前にかわいい後輩も増えた。 そんな中で今日は年越しパーティーである。 何だかんだで催し物が好きな俺は年越しやからと日本酒片手に楽しんでいた。 年越しなんて言わんでもいつも飲んでるやんってのはまぁお約束。 「カウントダウンいつ始めますー?」 一人の後輩に言われて時計を見る。11時32分。 「今年もあと三十分かぁ」 今年は何があったやろう。騒がしく、忙しく、落ち着かんし慌ただしかったけど、楽しくはあったかな。 一人で一年を振り返っていると、いい感じに酔ってきたまた別のやつがその本人と俺の前にチューハイとビールと焼酎を並べてきたので全て一気飲みで勝負を決めてやった。 11時45分。 俺はすでによれよれの後輩を同期たちでからかいつつ、一旦騒がしい個室を出た。 そのままトイレの鏡の前でほんのり赤くなった自分の顔を眺めて結構飲んだなぁと改めて思う。 昔より顔赤なるんも早なった。 年はとりたないもんやね。 携帯をポケットから出して開く。 11時50分。 メールの新規作成画面を開いて少し考える。 何打とっか。思うがままでええか。うん、そうしよ。 シンキングタイム終了。俺は使い慣れた携帯画面に文を打ち込んでいく。 文章が出来たんは57分。ちょうどいい時間や。 アドレス帳から見慣れた名前を引っ張ってきて宛先の部分に入れる。 そのままの状態で一旦携帯を閉じ、俺はみんなが騒いでる個室へ戻った。
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