コミックフェスティバル

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「私の新刊、読んでくれたんだよね?」 あれ?何か予想と違うな 「一応読んだよ」 「あれ、星二つ半だったでしょ?」 らしいな。小川がしょっちゅう言ってるから覚えちゃったよ。 「私は妹が大好きであの漫画を描いて、たまたまそれが賞を取って、連載しだしたの」 それは初耳だな。 「好きなものを描けたんだったらいいじゃないか」 「でも、新刊のは私が描きたいように描けなかった」 「どういうこと?」 「私は、新刊は色んな人に評価されるように描いたんだ」 「それがダメだったのか」 「私はこれからどうすればいいのかな?翔子や正紀みたいに妹好きじゃない人にもウケるように、お姉ちゃんや幼なじみが可愛く見える話も考えたんだけど」 なるほど。簡単な話だ。
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