さっと

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とりあえずちょっと歩いてみようか。 土は固くてかなり歩きやすい。 「歩いても何も変わらん」 歩いても景色が変わるわけでもなく、何が起きるでもない。 てゆうか、これ夢なんだからさっさと起きるか。 「………あれ?」 夢ってわかってるのに何で起きれないんだ? 「あれれ~…」 う、嘘だろ…、やっぱり俺死んで…。 「おー、こんなところにいたのかい」 え…? 「誰だ!?」 俺は反射的に声の主を調べるべく、後ろに振り返った。 「僕?僕は天使だよ」 天使と名乗るそいつは、空高くから羽を大きく広げて降りてきた。 容姿は胸が大きくて、腰回りは細く、足も細い。だけど全体的にフワフワした感じがあり、見るだけで包みたくなるような体をしていた。顔はその体に見合うほどの顔だ。 年齢でいえば18歳くらいだろうか。 「天使なんているか!派手な登場しやがって。ワイヤーかなんかで降りてきたんだろ」 「何言ってるのさ。僕の羽が見えないのかな?」 なんなんだこの夢。
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