姉貴と月
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夜、俺はまん丸い満月を見つけた。 「綺麗だなぁ」 俺が呟くと、姉貴は月をうっとりと眺めて言った。 「美味しそう…」 「えぇ!?どこが!?」 驚いて聞き返すと、姉貴はジュルリとよだれを垂らして答えた。 「ビワみたい…」 この時俺は、三日月ならバナナを思うのだろうか、と思った。 同時に、遠くを見つめて、よだれを垂らす姉貴を、恐ろしく感じた。
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