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「離れなさい!張遼!!」
俺に引っ付く張遼殿を引き離してくれるのかと思えば奉先まで俺に飛び掛かってきた。
「奉先!そこは普通張遼殿を引き剥がすとこだろう!?」
「張遼ばっかりずるい!!奉先も負けられない!!」
――もうどうでもいいや
「……オホン!陳宮、そなたを呼んだのは他でもない、上党周辺に現れた黄巾党を討伐してこい!!」
「……了解しました」
俺はそのまま2人がくっついてる状態で謁見の間を退出する。
「奉先、お前も早く出陣の用意をしてこい」
謁見の間を出た途端、張遼殿は俺から離れ出陣の準備のため自室に戻ったが奉先は未だに俺にくっついたままだ。
「……公台は張遼みたいな美人が好みなの?」
――また始まった
「……俺は奉先みたいな女性が好みだよ」
そういった瞬間、奉先の顔がさっきまでの不安な表情から一変満面の笑みに変わった。
「そ、そっか~…公台は奉先みたいな女性が好きか~」
「だから早く準備してこい」
「うんっ!!」
力強く答えると自室に走っていく奉先。
「やっと…か」
奉先の名を天下に知らしめる時が来た。
俺もまた笑いながら自室に戻る。
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