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しかし、それだけ強くても機会がなければ天下に名を知らしめることはできない。
何かいい方法はないかと思案しながら歩いていると自室に着く。
中に入り机に置かれている書簡に目を通していると勢いよく扉が開け放たれた。
「公台~、もう無理、限界だよ~」
「はぁ……まぁ予想はしてたが」
入ってきたのは奉先。仕事に飽きたら必ず俺の部屋に来る。
「いいのか?鍛練やらないぞ」
「無理矢理やらせるからもういい」
「地味に賢くなるな!」
クスクスと笑い奉先は俺の寝床に倒れこむ。
「公台の匂いだ~、いい匂い」
「……どんな匂いだ」
「何ていうか……安心する?」
俺は照れくさくなって話題を変えることにした。
「そ、そういえば、近頃黄巾党とかいう賊が近隣を荒らしてるみたいだな」
「お義父さんも言ってたね、そんなこと」
「たしか首領は張角、だったかな?上党周辺にも出没してるみたいだな」
「上党を襲ったらこの奉先が黙ってないよ!」
さすがは一騎当千の将、頼もしいな
――政治方面は全然だけど
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