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「失礼します」
俺は少し声を張り上げ扉をあけるとそこには丁原殿と見知らぬ女性が立っていた。
「やっと来たか、陳宮」
「申し訳ありません」
この人は奉先にはかなり甘いくせに俺には冷たく当たってくる。
「お義父さん、その女は?」
「おぉ、紹介しよう!先程配下に加わった張遼文遠だ!!」
「よろしく」
奉先と同じく腰まである長い赤髪がその存在を際立てる。
――いかにも武官って感じだな……俺的には仕事を減らしてくれる文官の方がよかったのに
「ちっ、また女……」
「?……なんか言ったか?」
「何にも~」
――おかしいな、さっき舌打ちみたいな音を聞いたんだが……気のせいか
「え~と、張遼殿、俺は陳宮公台と申します」
「……呂布奉先」
軽く自己紹介をすると張遼殿が近寄ってきた。
「噂通りの人やな、軍略に精通し軍師の身でありながらかなりの武力もお持ちのようや」
さらに俺に近づき顎を掴まれる。
「それに顔の方も悪くない、いやむしろ好みの方や……」
あろうことか張遼殿が顔を近付けてきた。
離れなければいけないのだが足が固まって動かない!
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