序章

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「それ以上公台に近づいたら殺す」 ギリギリのところで奉先が止めてくれた。 「冗談よ、それにしても呂布殿のその殺気からして呂布殿も相当な武力をお持ちのようす……なのに名前すら聞いたことないけど」 離れてくれたのはいいが視線はずっと俺の方に向けられている。 「奉先はまだ戦にでたことはないけど……お前には負けない!色んなことで!!」 ――色んなことってなんだよ 「アハハハ!!面白い御人やな!……決めた!」 「あの、何を……?」 今度は丁原殿の方を向く張遼殿。 「丁原殿!私は呂布殿ではなく陳宮殿のもとで戦います!」 「ちょっと待て!張遼!!お前には奉先の護衛も任せているのだぞ!?」 「呂布殿の武力なら大丈夫です。問題ありません……それよりも軍師殿の護衛の方がやりがいがあります!」 丁原殿は深いため息をつく。 「……わかった、好きにせい」 「ありがとうございます」 くるりと回ると張遼殿は飛んできた。……俺に向かって 「というわけなんで精一杯護衛させてもらうわ!」 「くそ!離れろ!!おいっ!!」 俺はこの時背後に殺気を感じた。
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