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私はポーッとしながら先生の背中を見送る。
ああ、もうダメだ。
これはもう、落ちちゃった。
ドキドキ高鳴る胸を抑えながら私の口は弛んでいく。
「……一目惚れなんて初めてかも」
恋に落ちるのは、やっぱり一瞬だった。
この時は、1年後に水城先生が私の担任になるなんて知らなかった。
この時の私は、何も知らない子供で……ただ純粋で。
――禁断の恋に、落ちたの。
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