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数ヶ月前に別れたが、椎蘭とは普通に友達だ。
ただ、まだ椎蘭を諦めきれていない俺としては少しツラい。
「黒田くん、ボーッとしてるけど…どうかした?」
「…っ…あぁ、なんでもない」
どうやら上の空だったみたいだ。
今日は2人で放課後に新しく出来たカフェに行く約束をしていて、今はそのカフェに向かっている途中。
「そういえば、昨日先生と微妙に喧嘩しちゃって…」
なぜか最近、椎蘭の恋愛相談をしてくる。
相談されるたび、自分の嫉妬に狂った感情を押し殺して表面上だけの言葉をかける。
「もし明日も怒ってたら謝るしかねぇだろ」
「そうだよね…。はぁ……先生、怒ってるのかな…?」
そんな悲しい顔するなら俺のところに戻ってこいよ。
俺はお前が好きなんだよ。
忘れらんねぇんだよ。
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