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家に帰ってからは、ひたすらボンヤリしていた。
夕食も済ませ風呂も入り、歯も磨いて布団に潜り込む。
夜中の2時頃、なんとなく眠れなくてフラフラと外を歩いていると、近くのコンビニから出てきた女にギョッとする。
――相川乃依。
放課後の出来事を思い出し、なんとなく気まずい。
まぁ、相川乃依は俺に気が付いてないみたいだけど。
それにしても、私服の相川乃依はなんか雰囲気が違う。
膝上の白いシフォンスカートに、淡いピンクのカーディガン。
2人に縛っていた長い黒髪は解かれていて、夏風にサラサラ揺れている。
いつの間にかアイツに見惚れていて、我に返ってから前髪をクシャッと掻き上げる。
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