保健医の憂鬱。

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一生懸命、必死に恋をする瀬戸は、純粋に応援したくなる。 なんてゆうか、妹みたいな。 ガラッ! 「池崎先生~!まぢ助けてください~!」 勢いよくドアを開けて保健室に入ってきたのは、天海大和。 瀬戸の幼なじみ。 女みたいに弱々しい声で、愚痴を言っている。 「彼女がさぁ、キスしたら手ぇ早い!とか言って怒っちゃって…」 なぜか瀬戸や天海のように、俺に恋愛相談を持ちかける生徒が多々いる。 だからいつも、ゆっくりできる時間がないんだ。 特に放課後。 昼休みに来ればいいものを、大体の生徒は放課後に保健室へ来る。 まぢで勘弁してほしい…。 ――放課後は、保健医の憂鬱な時間。
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