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「へぇー」
まぁ…どうでもいいけど、関わりたくないなぁ。
そんなこと思った矢先…
「でもさ、迷って正解だったなぁ~!」
………は?
「…どうして?」
迷ったことによって、いいことでもあったのかな?
「だって、君みたいな可愛い子に出会えたしっ!ねぇ、俺と付き合ってよ!つか、強制ね?」
「…っはぁ!?」
だっ、誰がこんなチャラチャラした人と…!
「なんで私がっ…!」
言い返そうとした私の言葉を、チャイムが意図も簡単に遮った。
「あぁっ!HR始まっちゃった!」
「ありゃ、俺も遅刻だわ。とりあえず、今日からよろしくね!椎蘭!これ、俺のアドレスとケー番」
彼は勝手に私を彼女にして、勝手に私を呼び捨てにして、勝手にアドレスとケー番の書かれたメモを押しつけて去っていった。
「……っ」
怒りで拳が震え、その怒りを放出するように空に思い切り叫ぶ。
「もぉーっ!意味わかんなーいっ!!」
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