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俺の家に着いて、すぐに部屋まで乃依を連れていく。
「黒田さんっ…!」
顔を赤くする乃依をベッドに座らせて、視線を合わせる。
「っ…」
「乃依、恥ずかしがんな。俺のこと見ろ」
頬を両手で包み込み、触れるだけのキスを繰り返す。
「ん…」
時々漏れる乃依の声が甘くて、歯止めがきかなくなりそうになる。
「あのな、俺のファーストキスは椎蘭なんだ。元カノの」
「…はい」
「でもな、本気の相手を抱くのは乃依が初めてだから」
「えっ…?」
乃依は驚いた顔で俺を見つめる。
「だから、お前だけが緊張してるわけじゃねぇんだよ。俺だってこんなに緊張してんの」
乃依の手を取り、俺の胸に手を当てさせる。
ドクン…ドクン…
いつもより速い鼓動に、乃依は少し安心したように微笑む。
「黒田さんでも緊張するんですね…」
「当たり前だろ。俺を何だと思ってんだよ」
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