373人が本棚に入れています
本棚に追加
どこへ行くわけでもなく、ただ無茶苦茶に走る。
前も見ずに走っているものだから、当然……道路に飛び出してしまったなんて、知らなかった。
―――キキィーッ!!
車がブレーキを踏む音がやけに頭に響き、一瞬息が止まる。
気づけば目の前には近くまで迫った白い車。
自分の身に何が起こったか、理解するのに時間がかかり、逃げる余裕なんてなかった。
「っ」
轢かれる…!
諦め半分で目をギュッと閉じて体を強張らせる。
その時、すごい力に引き寄せられた。
.
最初のコメントを投稿しよう!