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「太陽」
「……なんだ」
未だにオレの言葉で落ち込んでいる太陽。
その落ち込んでいるバカにオレは話しかける。もしかしたら、この話題に食いつくかもしれないから。
「お前がオレよりも早く体育館に着いたら、オレのアメリカにいた頃の話を教えてやる」
「……アメリカ?」
あ。
やっぱ食いついた。
「あぁ。じじいからオレの過去を少し聞いたんだろ?それの続きだぜ?」
「…………」
オレの言葉に反応しながらも、太陽はまだ落ち込んでいる。
ちなみに。
太陽がオレの過去を聞いたのは、この兼城高校の校長からだ。
ここの校長はオレのじいちゃんで、ついこの間までマジで仲が悪かったのだが、今は昔のようにじじいがオレにべったりとなっている。
正直…………うざい。
とにかく、ちょっとしたじじいのぶっちゃけで、太陽にオレの過去が知られたんだ。
太陽は、さっきからちっとも動かない。
まるで屍のようだ……って遊んでる場合じゃねぇな。
昼休みが終わっちまう。
と、思った瞬間、オレの横を何かが通り抜けた。
それもものすごいスピードで。
「…………は?!」
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