過去と古傷と穏やかな癒し

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オレは驚きながらもその通り抜けたモノを見る。 それの正体は…………。 「た、太陽………………?」 太陽だった。 なんかもう見てるだけで走り方が気持ちわりぃ。 手は開いていて指をきちんとつけている。 腕の振る角度は常に直角90゜で肩の上下運動なんてしていない。 しかも、足はものすごい上がっていて、まさに陸上部にとっては理想の走り方と言えるだろう。 でも……。 見ていると機械みたいだ。 ぶっちゃけ言って気持ち悪い。 あんな見ていて気持ちの悪くなるような走りをしている太陽に引きながらも、オレは太陽を追いかけることにした。 「なんであんなはえぇんだよ?!」 太陽はものすごく足が速かった。あり得ないくらい。 通常からオレの方が弱冠だが遅い。 でも太陽とならんで走っても差はほんの30㎝くらいなんだ。 でも、今の太陽は速すぎる! 必死に走っても差は縮まないし、逆に開く一方。 なんなんだよ、今日の太陽はぁー!! そんなにオレの過去が聞きたいか。アホじゃねーの?
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