過去の栄光は優しい思い出

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「……ありがとう、ございます。佐弥夏さん。私、頑張ってみます」 「うん。じゃあ、いくつか本貸す?返すときは翼に持たせていいから」 私がそう言うと、天ちゃんは目をキラキラと輝かせて、「是非!」と叫んできた。 ちょっと天ちゃんの目の圧力に負けた。 それから天ちゃんは、10冊程度の本を持ってきていた。もちろん全部貸すのは良いけど、持って帰るの辛くないのかな。 ちょっと不安に思ったけど、あえて口には出さずに、私たちは話をするため私の自室にやって来た。 「うわー。やっぱりトロフィーや賞状がスゴいですね!」 「そう?天ちゃん、ここ座って」 私は、トロフィーや賞状を見て感動している天ちゃんに、小さめの椅子に腰かけるように持ちかけた。 そのあと私は一回部屋を出て、紅茶とお茶請けを持ってきた。 今日のお茶請けはスコーン。翼に食べられないように昨日隠しておいたものだ。 「はい。天ちゃん」 「ありがとうございます」 「まだアフタヌーンティーには早いけど。こういうのもいいでしょ?」 「はい!……話して、もらえますか?」 天ちゃんは何を言ってるんだろうか。 話すもなにも、話すために呼んだのにご飯食べてバイバイは絶対おかしいだろ。 「話すために呼んだんだもん。当たり前」
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