過去の栄光は優しい思い出

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「うん。詳しく話してあげるから、もう驚いたりしないでね?」 「はい!……頑張ります」 なんか今、小さく「頑張ります」って聞こえた。どんだけ自信ないの? 「よし、じゃあちょっと話そうか」 ━━━━━━━━━━━━━━━ この時は、私の名字はまだ“秋津”じゃなかった。 そう、私の名字は“甲斐砂”だった。 今から約19年前。 甲斐砂佐弥夏、当時6歳(数えで7歳)。 私の1年生の時のクラスは1組。 そして、麻恵のクラスは隣の2組だった。 私は入学する前からバスケ部に入りたいと決めていたから、迷いもせずにバスケ部の顧問の先生に、入部届を出しに行った。 その時に偶然だけど会ってしまったんだ。 小鳥遊麻恵に。
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