過去の栄光は優しい思い出

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「よろしくね。一回自己紹介しよっか。集合!」 部長さんが言うと、あっという間に部長さんの周りに、人が集まって来た。 アレほど驚いたのは今まで一回もないと思うくらい。 「新入部員を紹介するね。1年生の、甲斐砂佐弥夏さん。仲良くしてあげてね」 「部長ー教えるのは誰がやんのー?」 部長に向かって長い髪をポニーテールにした女生徒が話し掛けてきた。 まぁたしかに、バスケのことならわかるけど、さすがに部内のことはわからないから、いてくれた方が助かる。 「私がやるわ。まだ春期大会までは時間があるし」 どうやら私には部長さんがおしえてくれるらしい。 まず名前を聞かなきゃ。 と思っていると、またしても、あの女が来た。 あの女は体育館に入ってくると、部長に向かって一直線で歩いてきた。 「すみません、私入部希望者です。あ。みなさん、私は小鳥遊麻恵です。どうぞよろしく」
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