過去の栄光は優しい思い出

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それから私たちは親友になって、6年生になるころには、私たちのチームは全国大会にまで進み、まさかまさかの優勝までしてしまった。 私の部屋にあるメダルと賞状の中の一枚は、その6年の時のものだ。 そして、私たちは市立中学に上がり、またもやバスケ部に入り、関東大会にも出場した。 そしてそして、ついに私たちは高校へ。 別に2人で合わせて入った訳ではなかった。たまたま、私立のくせにやけに学費が少なくて、私の家の近くで、校長がお父さんの知り合いだったからはいったんだ。 入ったあとはそれはもうビックリした。 同じクラスの、しかも隣に、同じ中学で親友の麻恵がいたんだもの。 「あ、麻恵!?」 「佐弥夏?!なんで?!」 「こっちの台詞だってーの!!」 それが、私と麻恵の母校であり、乙樹君が今現在通っている、『誠波大附属高等学校』だった。 私たちが通っていた頃の誠波大附属のバスケ部は、女子男子共に弱小と言っても過言では無かった。 っていうか、めっちゃ弱かった。
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