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ディフェンスをしている途中、妙な違和感を覚えたんだ。
いつもなら意識なんてしないで、見逃していた部分。だけど今なら、わかる。
（美桜さんは技術はすごいけど、そこまで速い訳じゃないんだ）
必死に見たからこそ、わかったことだった。
わかったところで、そんな簡単に止められるはずないので、シュートは決められちゃったけど。
「さぁ天ー。どうするー?」
「勝ちますよ、絶対に！」
言い切る。
自信が消えたら、美桜さんに呑まれてしまいそう。
そして、私のオフェンス。
やっと見つけた美桜さんの弱点。
それを突破するには、これしかないと思ったの。
ボールをつきながら、ゆっくりと進んでいく。
美桜さんは警戒しているのか、スティールはしに来ない。
読んでたよ、美桜さん！
ゆっくりしていたところから、急に速度を上げ、美桜さんの横を抜き去る。
スピードは緩めない。
そしてそのまま、レイアップでシュート。
「か、勝った！」
「うあー。ﾁｪﾝｼﾞｵﾌﾞﾍﾟｰｽかぁ……。天速いし、反応出来なかったー…」
美桜さんは落ち込みながらも、私のやったことをすぐに理解して褒めてくれていた。
やっぱり、先輩だなぁって思ったよ。
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