絶望の瞬間と新しい可能性

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不愉快だと、思ったからなのか。 私の頭から、何かが切れるような音がした。 そして、それを境に、私は目の前の子たちに反撃を繰り出していた。 「ねぇ」 自分で言っていてもわかるほど、トーンの低い声。女の子たちはそれにビックリしたのか、少し脅えたような顔つきをしていた。 「なっ、何よ?!」 脅えているはずなのに、まだキャンキャンと吠える。 ホント、耳障り。 「なんなの?なんで先輩に気に入られたら試合に出れるワケ?頭おかしいの?」 私の今の表情が、どれだけのものかはわからないけど、きっと冷たい顔をしているんだろう。 だって、目の前の子たちは脅えて震えているもの。 「ねぇ……、教えてよ。なんで先輩に気に入られたら試合に出れるの?知ってるからあんなこと言ったんでしょ?ねぇ」 もう、抑えられない。 自分でも制御出来ないくらい、私は苛立っているらしい。
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