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黄
顔を覆っていた腕を横山はほどき何も言葉を発せずゲームを鞄から取り出し、一度錦戸をチラ見してから畳に移動した。
戻って来たら村上にも多分同じ質問をしてしまう事は横山も予想しているだろう。それなのに…平然を装い寝転んでゲームをする体制になっている。
(つまらんやんっ)
やはり三男坊、構って欲しい気持ちが一層強まって来た。
「きみくんっ!さっきの質問ひなちゃんにも聞いてえぇやんな?」
ソファの背に凭れ掛かりその腕に顎を乗せて横山を伺う。
横山は錦戸を見るも目を細めわざとらしく溜め息を吐いた。
「…好きにせぇや…」
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