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真夜中バイク
あれもしたいな これもしたいな
やりたい事だけ
そうやって生きてきて
歳をとっていたのさ
真珠みたいな 涙浮かべた
君の顔見ても
美しいという位しか
考えてなかった
気付けば どこかに
置き去りだった 忘れ物たち
探しに行くように
古びたバイク またがって
夜の広野に繰り出した
冴えない顔に当たる風
ぼくは想い出 握りしめたまま
どこ行くでもなく 走ってる
やがて月が 南の空
通り過ぎる頃
自分の間抜けさに
なんだか 笑えたよ
あの時どうすれば
君を失くさず済んだのだろう
今さら そうやって
考えてみても 意味なくて
夜の広野を一直線
何もかもが吹っ飛んでゆくよ
木々も過去も 君の優しさも
このまま 振り切り走ってく
バイクの車輪は
登り下りに怯みもせずに
ひたすら道なり
自分のペースで転がって
夜の広野に繰り出した
冴えない顔に当たる風
かつて君が後ろに乗ってた
感触は消えて闇のなか
夜の広野を一直線
何もかもが吹っ飛んでゆくよ
ぼくはアクセル強く握りしめ
まだ見ぬ明日へ向かってく
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