0人が本棚に入れています
本棚に追加
「起きます」
こんにちはこんにちはこんにちは
眩しい太陽が窓側の前から3番目の席を照らす。そう、私の席だ。眩しくてムカついたので近くにあるカーテンをシャッと閉める。
声を出して夢から覚めたわけだから、前の席の子に不思議そうな顔をされた。
「ゆーちゃん大丈夫?」
「ん、おうおう大丈夫。眠かっただけだし…。もう帰れるよ!」
「ゆーちゃん今日は初めての委員会じゃない?」
「OH……しっと」
頭を抱えると前の席の子はクスクスと上品に笑った。
彼女は私をゆーちゃんと呼ぶ。
自己紹介で名前を言わなかったのは色々理由がある。でもまぁ先生は名簿にある私の名前を知っているから、呼ぶわけだ。
あぁ、これで最初に言ったことが嘘だってばれたぞ☆
「結城、」
と。
「何ですか先生。また寝てたんですか」
「それはお前だろ…いいから委員会行け」
「HRは?」
「図書委員は今日早いんだとよ」
「ラッキー!!んじゃお先にーばいばいきーん」
古ッ、と言われた気がしたが無視をして教室から出る。入学当初は訳が分からず軽く迷子になったのは…今忘れた。そんな過去はない。うん。
綺麗、に見える階段を下がる訳でもなく通り過ぎて、教室と同じ階にある図書室へ向かった。
.
最初のコメントを投稿しよう!