天国争奪戦

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「あー、イライラするなぁ!殺してやりてぇ!」 と、叫ぶ声がした。 男の声だった。 ヒロは振り返った。 なんと、その男は手に鞭を持っていた。 小柄でどこか憎たらしい顔の男にはその鞭は長すぎるほどだった。 ヒロは不思議に思った。 その小柄な男が向かっている先にあるのは、針山と真っ赤な池だけだ。 そんな所へ鞭を持って行って何になる? 気になったヒロはマスターに 「休憩とりまーす!」 と、出入口から大きな声で言うと、男の後をこそこそとついて行った。
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