-EPISODE 2-

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そういえばさっきの男… ムカついたけどかなりイケメンだったよね。 でもまさか、そんな事あるはずが無い。 一瞬ときめいたけど、あんな尺に触るような男が、私の憧れていた部署の部長だなんてありえないもんっ。 よしっ、切り替え完了! 「遅くなってすいませんでした!」 窓側のディスクで資料に目を通している部長に声をかけ、私は先ほどのミスも含めて再び頭を下げた。 「随分と時間がかかったのね。何処まで行ってたのかしら?」 「すみません。資料を取るのに手間取ってしまって…」 「あぁ、あなた小さいから大変だものね。」 うわ、本当に嫌味な人… 絶対に上に立つような器の人じゃない。 そう思いながらも軽く流して自分のディスクに戻る。 ミスした私が一番悪いけど、身長の事を言われる筋合いはありません! なんて、実際言えたらどんなに楽なんだろう… 我慢する事ばっかりで毎日嫌になる。 ここが希望した部署なら今と少しは違ったのかな… 栞と一緒にイケメン部長の下で働きたい。 こんな子供のようなわがままを心の中で呟きながら、私は次の営業先へ渡す広告をコピーしようとしていた。
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